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玄米王米穀店は、お米の専門家である「五ツ星お米マイスター」のいるお店です。

お米が大好きな私たちがお届けする【玄米王漫遊記】ぜひご覧ください。

玄米は、その栄養価の高さから健康的な食品として広く知られていますが、睡眠の質を向上させる効果も注目されています。今回は、玄米食と睡眠の質改善をテーマにご紹介します。

玄米にはトリプトファンが豊富に含まれています。トリプトファンは必須アミノ酸の一つで、脳内でセロトニンに変換されます。セロトニンは「幸せホルモン」として知られ、気分の安定に重要な役割を果たしますが、同時にメラトニンの前駆体でもあります。メラトニンは睡眠ホルモンとして知られ、睡眠の質を高める働きがあります。

研究によれば、トリプトファンの摂取が増えると、セロトニンとメラトニンの生成が促進され、結果として睡眠の質が向上することが示されています。したがって、トリプトファンを豊富に含む玄米を摂取することは、自然な睡眠リズムを整えるために有効と考えられています。

玄米にはマグネシウムも多く含まれています。マグネシウムは体内の数百種類の酵素反応に関与し、特に神経系の働きを助ける役割があります。マグネシウムは神経の興奮を抑制し、リラクゼーションを促す効果があります。

複数の研究で、マグネシウムの適切な摂取が睡眠の質を改善し、不眠症の症状を軽減することが確認されています。このため、マグネシウムを豊富に含む玄米は、リラクゼーション効果を高め、質の高い睡眠を促進してくれます。

玄米にはビタミンB群、特にビタミンB6が豊富に含まれています。ビタミンB6はトリプトファンの代謝に関与し、セロトニンとメラトニンの生成を助けます。ビタミンB6の不足は、これらのホルモンの生成を妨げ、結果として睡眠障害を引き起こす可能性があります。

研究では、ビタミンB6の摂取が増えることで、睡眠の質が改善されることが示されています。玄米を摂取することで、ビタミンB6を効果的に補給し、睡眠の質を向上させることが期待できそうです。

玄米は食物繊維を豊富に含み、これが血糖値の安定に寄与します。血糖値の急激な変動は、睡眠の質に悪影響を与える可能性があります。食物繊維が豊富な食事は、血糖値を緩やかに上昇させ、安定させる効果があります。

研究によると、食物繊維の摂取が増えると、深い睡眠の時間が増加し、総睡眠時間が延びることが示されています。このため、食物繊維を豊富に含む玄米の摂取は、血糖値を安定させ、良質な睡眠をサポートしてくれます。

玄米はその栄養価の高さから、睡眠の質を向上させる多くのメリットを期待できそうです。トリプトファン、マグネシウム、ビタミンB6、そして食物繊維が相互に作用し、セロトニンとメラトニンの生成を促進し、リラクゼーションを促し、血糖値を安定させてくれます。これらの効果により、玄米食を続けることで、自然な睡眠リズムの維持と質の高い睡眠を得ることができそうです。

玄米食を基本に毎日の食事を変えてみると、睡眠の質を向上させることができそうです。

参考文献

Halson, S. L., et al. "Sleep in elite athletes and nutritional interventions to enhance sleep." Journal of Sports Sciences, 2014.

Abbasi, B., et al. "The effect of magnesium supplementation on primary insomnia in elderly: A double-blind placebo-controlled clinical trial." Journal of Research in Medical Sciences, 2012.

Lindseth, G., et al. "The effects of dietary tryptophan on affective disorders." Journal of Clinical Sleep Medicine, 2015.

St-Onge, M. P., et al. "Fiber and saturated fat are associated with sleep arousals and slow wave sleep